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2015/06/28

ドレスフォーメーションを実現したコペンファクトリー

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 クルマが持つさまざまな楽しさを追求するモデルが増えつつある軽自動車にあって、2シーターオープンスポーツカーという、クルマの原点ともいえる走る楽しさを追求したモデルがダイハツ・コペン。昨年6月の復活から異なるデザインのグレードを順次リリースし、先日も三つ目のデザインを持つグレードが発表されたばかり。

 また、コペンはボディ外板を脱着式の樹脂パネルとし、手軽にカスタマイズを楽しめることも特長の一つ。そのため、樹脂パネルを支えるボディ骨格(Dフレーム)製造に高い品質と精度が求められ、これまでいないクルマの作り方が必要とされるのだ。そのコペンの生産現場を訪ねた。

 

 

 

 

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 コペンが生産されるのは、ダイハツ工業・本社池田工場(大阪府池田市)。毎月440台のコペンが製造され、累計生産台数は1万753台(5月末現在)に上る。ボディ(プレス→溶接)ライン、塗装ラインを経て組立ライン(コペンファクトリー)でコペンが誕生する。

 土台となるDフレームを製造するボディラインでは、精度を確保するために自動化率(ロボット)を10%から90%に向上させるとともに、高性能3次元計測カメラを導入。すべてのフレームを計測し、車体精度を確認することで高い品質と機能を保証している。

 塗装ラインでは、Dフレームの構造に合わせて新設された同社初のバッチ式電着ラインを採用。工場のコンパクト化を実現しながら、25ミクロン以上の厚膜電着を確保し、高い防錆性能を確保した。外板パーツを着せ替える楽しさを内側から支えている。

 最終の組み立てラインとなるコペンファクトリーでも、誰もが品質を確保できるように作業員はボルトの締め付けにデジタルトルクレンチを使用し、締め付けトルクを確認しながらデータとして保存・蓄積される。さらに、作業が規定通り行われるように作業指示モニターも設置され、常にモニターで確認できるようになっている。

 

 

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 コペンファクトリーでは、高い品質を確保するだけでなくユーザーからの信頼性を得るため、昨年7月からコペンオーナーを対象に製造工程の一部を公開している。

 見学できる工程は、音楽を合図に数人の作業員が次々と外板パーツを装着する組立のファイナルラインと、実際の走行を想定して細かくテストする検査ライン。見学には説明員が立ち会い作業内容を詳しく説明し、作業者との距離も近くボルトの締め付音が聞こえ迫力がある。すでに370人のコペンオーナーが見学に訪れており、同社では今秋から一般公開も検討している。

 

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