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2016/01/30

トヨタ、ダイハツを完全子会社化 両ブランドで小型車事業を強化

osaki
カーアンドレジャーニュース

トヨタ自動車と子会社であるダイハツ工業は1月29日、株式交換によるダイハツの完全子会社化(本年8月予定)について合意したと発表した。

今回の合意は、トヨタおよびダイハツのさらなる持続的成長に向け、同一の戦略のもと、小型車事業においてより選択と集中を進め、両ブランドにおける「もっといいクルマづくり」を一層進化させていくことを狙いとしたもの。

主な合意内容は以下のとおり。

《目的》

 トヨタとダイハツは、共通の戦略のもと、両社の技術・ノウハウや事業基盤を融合することで両ブランドの特色を活かした魅力的でグローバルに競争力のある商品を展開する。

《協業の概要》

[小型車戦略]

 

①トヨタブランド、ダイハツブランドの差別化を進め、それぞれのお客様にとって最適な商品ラインナップを拡充する

②ダイハツが主体となって、これまで培った現地のお客様目線に立ったクルマづくりや、軽自動車を基盤・基点とした商品企画・技術開発のノウハウ・プロセスをさらに進化させ、小型車領域での両ブランドの商品を開発

[技術戦略]

①トヨタとダイハツは、技術戦略を初期構想の段階から共有

②トヨタは環境・安全・安心・快適技術面での技術開発を進め、ダイハツはパッケージング力、低コスト技術、低燃費技術に加え、先進技術の低コスト化・コンパクト化を推進

③ダイハツ独自のクルマづくりのノウハウをトヨタグループ内で共有、上位車種でのコスト競争力にも貢献

[事業戦略]

①新興国市場においては、それぞれの事業基盤を活用しあい、ダイハツが主体となって、開発・調達・生産といったモノづくりをスピーディーかつ効率的に推進

②国内事業では、トヨタの販売のノウハウやインフラも相互活用し、ダイハツブランド力向上と収益力の両立を図る

◇  ◇  ◇

 

 今回の合意を通じて、トヨタとダイハツは、今後もそれぞれの強みを活かすマネジメントの独自性は維持しつつ、戦略を共有し、お互いに切磋琢磨しながら、一体となって高度化する技術革新やスピーディーな事業展開など難易度の高い課題に対応し、両社の企業価値向上に努めていく。

 今回の合意についてトヨタの豊田章男社長は「お互いがこだわりを捨てて、任せるところは任せ、それぞれが得意分野を全力で伸ばしていく、すなわち〝選択と集中〟、それこそがグローバル競争を勝ち抜いていくための鍵になる」と語った。

 また、ダイハツの三井正則社長は「次の100年に向けた成長の道筋を描くことができた。トヨタとの関係をより強固にすることで、今後のダイハツの成長、そして『ダイハツブランドの世界基準への進化』に踏み出していきたい」と語った。

ダイハツ工業完全子会社化の概要

1・本株式交換の日程

▽株式交換契約締結の取締役会決議日(両社)=2016年1月29日

▽株式交換契約締結日(両社) =同年1月29日

▽株式交換契約承認定時株主総会基準日(ダイハツ工業) =同年3月31日

▽株式交換契約承認定時株主総会決議日(ダイハツ工業) =同年6月下旬

▽最終売買日(ダイハツ工業) =同年7月26日(予定)

▽上場廃止日(ダイハツ工業)=同年7月27日(予定)

▽株式交換の実施予定日(効力発生日)=同年8月1日(予定)

2・本株式交換に係る割当ての内容

▽本株式交換に係る割当比率(トヨタ自動車:ダイハツ工業)=1:0・26

トヨタ自動車1:

▽本株式交換により交付する株式数=普通株式:5403万5654株(予定)

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