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2017/04/16

エコで快適・爽快な走りを実現した「アウトランダーPHEV Sエディション」試乗記

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 三菱自動車の人気モデル「アウトランダーPHEV」が今年の2月、マイナーチェンジを実施した。今回の改良では、プラグインハイブリッドシステムの改良や、先進安全装備の向上等が行なわれ、全方位的に一段と魅力を高めた。また、より上質な乗り心地と優れた操縦安定性を追求した最上級グレード「Sエディション」も設定され、ラインアップもより充実している。

 今回試乗したのは、アウトランダーPHEV「Sエディション」。このSエディションは、ビルシュタイン製の高性能ショックアブソーバーを搭載し、足回りを強化したのが最大の特徴。これに加え、ボディの要所に構造用接着剤を塗布することでボディ剛性を向上させ、接地性の大幅UPにより、最上級グレードにふさわしい上質な乗り心地と優れた操縦安定性を実現したという。

 さっそく走らせてみると、出だしから静かで力強くスッと前に出るモーター特有の心地よい加速を体感できた。搭載するパワートレーンは、フロントに横置きされる2・0?4気筒のMIVECガソリンエンジンで最大出力118PS、最大トルク186Nmを発揮する。これに加えて、前輪用と後輪用の2つの電気モーターが始動し、どちらも最高出力は82PS、最大トルクは前輪137Nm、後輪195Nmというトルクフルなスペックを備えている。

 試乗は、時間的な制約もあったため一般道を走行。マイナーチェンジ前と比べ、ノーマルモードでもエンジンを使用せずEV走行で粘るような走りへと大きく変化した。開発陣の話では、PHEVシステムのハードウェアに関する変更はされてないが、アウトランダーPHEVやアイミーブで蓄積されたデータをもとに検討を進め、バッテリーの安全性や劣化を考慮しながら出力を向上させたという。

 これにより、マイナーチェンジ前では上り坂の途中でエンジンが始動していたのに対し、エンジンを使用せずモーターのみで走行でき、高速道路の合流時といった高トルクを必要とするシーンでもEV走行を保てるという。

 

 さらに、ドライバーの目的に応じた走りができるバッテリーセーブモードやバッテリーチャージモードに新しく「EVプライオリティモード」が設定された。この走行モードは、EV走行を優先し、極力エンジンを使用しない。従来型では、発進時や追い越し時にエンジンが始動していたが、モーターの厚いトルクのみで走り抜く。大自然の中をエンジンを使わずに爽快にドライブすることも可能だ。なお、エンジンを動かしていないので、暖房は使用できない。暖房を使いたい場合は、エンジンを動かすか電気温水式ヒーターをオプション装備すれば問題ない。

 全体的な乗り味としては、しなやかな足回りが路面の凸凹を上手に吸収するほか、コーナーでの安定感も高まり、ムダな動きがないのが好印象。そのため乗員の頭がふらつくこともない。さらに、モーターによる静かな走りが車内の快適性を一段と高め、快適なロングドライブを楽しめるだろう。もちろん、ガソリンを使わないだけ燃料代はかからないので、低コストなロングドライブができるのも嬉しいポイントだ。

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