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2017/06/05

ボディサイズを感じさせないゴーカートフィーリング MINI・クロスオーバー 試乗記

osaki
カーアンドレジャーニュース

 個性豊かなMINIラインアップの中で、唯一SUVテイストのデザインが与えられた「クロスオーバー」が、2011年の登場以来初のフルモデルチェンジを実施。ボディサイズの拡大や内装のさらなる質感向上を図り、ワンランク上のプレミアムコンパクトSUVに生まれ変わった。

 新型クロスオーバーのトピックのひとつは、ボディサイズを拡大したこと。全長4315㎜(先代から+195㎜)×全幅1820㎜(同30㎜)×全高1595㎜(同45㎜)としたことで、成人男性が後席に座ってもレッグスペースや頭上空間にゆとりがあり、長距離の移動も苦にならない。また、大きくなった荷室や、後席は真ん中だけ独立して可倒できる機構を持ち、快適性と利便性を確保しているのも大きなポイントだ。

 インテリアは、円形モチーフのデザインを踏襲しながら、随所にクロームパーツなどで質感を向上させるとともに、ナビはタッチパネルを採用し機能性を高めた。また、話をしながらコーヒーを飲んだり、靴を履き替えるときに重宝できそうなピクニックベンチ(オプション)は、トランク後端の床下から引っ張り出して使えるようになっており、MINIらしい遊び心が感じられるアイテムになっている。

 搭載するパワートレーン現状2種類の2・0Lディーゼルのみとなり、年内にPHVモデルを追加予定。今回は、トップグレードのクーパーSD ALL4に試乗した。

 既述のようにボディサイズを拡大し、横幅はトヨタ・クラウンよりも大きくなったクロスオーバーだが、デザインの妙なのか不思議と大きさを感じさせない。実際にドライブしてみると運転席からの見晴らしも良く、その感覚がより強くなるのが印象的だった。

 最高出力190PS/最大トルク400Nmを発揮するエンジンは、ディーゼル特有の低回転からの豊かなトルクを感じさせながら、踏み込んだときのスムーズな吹けあがりはディーゼルとは思えないものに仕上がっていた。

 また、どの速度域でもフラットライドで、コーナーでの姿勢変化も少ない。特にカーブが連続するワインディングでのドライブでは、クイックなハンドリングや優れた回頭性といったいわゆる〝ゴーカートフィーリング〟を体感できる。乗り味は若干硬さを感じるが、騒音や振動は抑えられており、同乗者も不快に感じることはないだろう。

 MINIの個性を損なうことなく、ファミリーカーユースにも応える利便性を獲得した新型クロスオーバー。特に実用性と個性を求めるユーザーは、ぜひ一度試乗してその魅力を体感してほしい。

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