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2017/06/28

2017年度キャンピングカー業界の動向調査を発表  キャンピングカーの総保有数は10万台超え、 売上金額も業界全体で過去最高の約365億円を突破

osaki
カーアンドレジャーニュース

 キャンピングカー市場の育成や発展を目指す一般社団法人日本RV協会では、2017年7月1日(土)~2日(日)の「東京キャンピングカーショー2017」開催を前に、キャンピングカー業界の動向とユーザーの現状の調査を実施。 調査の結果、キャンピングカーの総保有数は10万台を超え、業界全体の売り上げは約365億円に達したと発表。これに加えて、以下のデータについても考察なども発表された。

1)日本のキャンピングカー総保有台数は10万400台 

 日本RV協会(JRVA)に所属するキャンピングカー事業者が昨年(2016年)に出荷および輸入したキャンピングカーの総台数は5,364台、廃車台数は118台であることが判明。それに、これまでの保有台数(推定9万5,100台)を足すと、日本国内におけるキャンピングカーの総保有台数は約10万400台であるとしている。

2)国産車ではリーズナブルな価格帯を実現するバンコン等が高い伸び率を示す

 日本RV協会会員事業者による2016年度の国産キャンピングカーの新車の総出荷台数は、軽自動車キャンピングカーを含め4,868台。これは、その前年(2015年)の4,968台を100台下回る数値となった(前年比98.0%)。

 その内訳をみると、2015年では1,349台を記録していたキャブコンが、今回は1,173台に減少(前年比87.0%)。また、バスコンも66台から56台に減少(前年比84.8%)。さらに「8ナンバー以外」に区分される車両も、軽自動車ベースを含めると、1,830台から1,745台に減少(前年比95.4%)という結果になっている。 しかし、逆に2015年度よりも伸びている車種もあり、バンコンは1,682台が1,810台に増加(前年比107.6%)、前年7台でしかなかった国産キャンピングトレーラーも、今回は一気に50台(714.3%)まで記録を伸ばしていることもわかった。

 また、軽ベースを入れた「8ナンバー以外」の車両は、全体としての出荷台数を落としたものの、軽ベースを除いた車両(主にワンボックス系)はここ4年間右肩上がりに台数を伸ばしており、軽ベースを除いた状態では、前回の1,196台を大幅に上回る1,344台(前年比112.4%)を記録しました。

 今回キャブコンが若干台数を落としたのは、近年その一部の車両価格帯が高額域に推移してきており、購入者層が限定される傾向が生まれてきた可能性がある。しかしながら、一方ではキャブコンであっても車両価格をリーズナブルな範囲に抑えているタイプも普及してきており、今後はそのような車両を軸として、再び台数が増加していくことも十分考えられている。

 また、軽キャンピングカーを除いた「8ナンバー以外」の車両と「バンコン」が伸びてきているのは、ブームというよりすでに“文化”として定着してきた車中泊人口の増加が影響していることは明らかで、「8ナンバー以外」の車両コンセプトは車中泊を想定したものつくりを志向しており、ベッド機能以外の装備面を簡素化する傾向があるため、結果として購入しやすい価格帯を実現が理由に挙げられる。

 また、バンコンの場合は、車種バリエーションが非常に広範囲にわたっており、本格的に内装を作り込んだ高級キャンピングカーもある一方で、「8ナンバー以外」の車両に近いシンプル装備のキャンピングカーも増えており、そのような仕様のタイプはやはり「8ナンバー以外」に近い価格帯を実現している。バンコンと「8ナンバー以外」の2つのジャンルが増加傾向を示したのは、これらのリーズナブルな価格帯を実現した車両が増えてきたことが背景になっていると考えられている。

 このように、国産キャンピングカーの出荷台数では、車種によって微妙な変動を見せたものもあったが、トータルでは100台の減少にとどまり、全体としては2015年度の傾向をほぼ踏襲する形に収まった。すなわち、バンコンとキャブコン、そして「8ナンバー以外」という車種が出荷の上位3位を占めるという構図はここ数年変わることなく、ある意味では安定してきているといえる。

 軽キャンピングカーにおいても似たような傾向が見られる。同ジャンルにおいても、普通の国産キャンピングカーと同じように、キャブコン型の出荷台数は前年の290台から250台(前年比86.2%)に減少しましたが、逆にバンコン型は149台が396台(前年比265.8%)に増加している。 その理由も、通常のキャンピングカーと同様に、架装部分が多く製造コストが上がり価格が高くなるキャブコン型の購入を控えて、キャブコン型よりも低い価格帯に収まっているバンコン型を選択するユーザーが増加していると見てもよいと考えられる。

3)輸入車は大幅に台数を伸ばす

 2016年に海外から国内に持ち込まれた輸入キャンピングカーの総台数は、2015年の296台を大幅に更新する496台(前年比167.6%)を記録し、ここしばらく漸減傾向が続いた輸入状況にストップがかかった。輸入車は、2013年に342台の輸入台数を記録して以来、2年連続300台を割り込んでいましたが、2016年には大きく飛躍し、一気に500台に迫る数字(496台)を達成している。

 

4)キャンピングカーの売上金額は業界全体で約365億円を突破

 事業規模の指標となる売上金額を集計してみると、2016年度は、過去最高を記録した2015年度の357億1,922万円をさらに上回る365億4,291万円(前年比102.3%)を達成。それが実現した理由を探ってみると、出荷台数では2015年を下回ったといいつつも、比較的高額価格帯に収まる傾向の強い8ナンバーの新車が微減ながらも前年の約195億円に続く約194億円(前年比99.7%)を維持したこと。また「8ナンバー車」の中古車も、96億円台(前年比99.95%)で、ほぼ昨年と同じであったことが挙げられる。

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