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2018/06/08

三菱電機、超小型・高機能な「LEDヘッドライト用光学モジュール」発表

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 三菱電機は6月7日、独自のダイレクトプロジェクション方式の光学系を搭載した「LEDヘッドライト用光学モジュール」を発表した。従来品と比べ、投射レンズを小型化することでヘッドライトのデザイン性を高めると共に、高度な配光制御機能によるライティングで夜間走行をサポート。2021年の実用化を目指す。

 従来のプロジェクター方式は、部品数が多く構成も複雑な上、光利用効率も低かった。

 そこで新開発のLEDモジュールは、小型・高機能を実現し、ヘッドライトのデザイン自由度を高めた。リフレクターや遮光板を使用せず投射レンズに機能を統合することでシンプルな構成としたことにより、投射レンズの高さを20㎜に小型化。さらに、光利用効率も約1・8倍に向上、一般的な高さ40㎜~60㎜の投射レンズと同等以上の明るさを確保し省エネにも貢献する。

 また、車載センサーで検知した対象物をスポットビームで照射する機能は、従来ではLED光源とレンズのモジュール全体を駆動させていたが、新たに重ねた小型レンズのみを駆動する構成とし、小型化を実現。さらにLED光源の点灯制御により、常にハイビーム走行が可能なADB(アダプティブ・ドライビング・ビーム)配光を実現するとともに、ドライバーの視覚特性に基づいてヘッドライトの配光の色温度も調整でき、夜間の視認性を高めている。

(LED光源の点灯制御、対向車など眩惑を防止する)

 同社の先端技術総合研究所所長の水落隆司氏(写真右)は、「ヘッドライトシステムの世界市場は、年々拡大を続け1兆円を超える規模にまで成長している。そのうち、20%強のLED開発が25年には50%を超えると見込まれ、単に前方を照らすだけでなくADBの高機能なライティングの搭載率も高まっており、今後も成長が予想される」と述べ、ヘッドライト市場への参入を示すと共に、さらなる高効率化・高機能化に向けて研究開発を継続するとした。

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