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2018/08/12

ミラトコット試乗、シンプルデザインで運転のしやすさを重視

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

ミラトコットは若い女性層をターゲットにした新型車。3月に販売終了したミラココアの実質的な後継車となるが、イメージをガラリと変えての登場となった。女性が好みそうな“カワイイ”を加えていったココアに対し、トコットは不要なものを排除し、よりシンプルに見せる方向だ。いわば足し算から引き算へ。すっぴんメイク時代のトレンドに合わせたデザインといえるだろう。ライバルとなるのはスズキのラパンだが、まるで違ったテイストになったのは面白い。ユーザー層も大きく分かれそうだ。

 

さて、スッキリ美人となったトコットだが、見た目だけでなく中身の実力も相当だ。まず好印象なのが、車両感覚の掴みやすさ。直線基調のスタイルとしたことで運転席からの見切りが良好で、ボンネット先端の位置がわかりやすい。これなら狭い路地や駐車場でも安心だ。

また運転席周りもシンプルで操作系も簡単明瞭。ダイハツ車のインパネは立体的な凝ったデザインのものが多いが、このトコットではフラットなデザインで余計な加飾は排除。その分、運転席周りがスッキリとしたことで、明るく伸びやかな印象だ。メーターも見やすい大型のものを採用しており、不安なく運転することができる。

走りはベースになったミライースに準じるが、ステアリングの操作感をより軽くすることで、低速域での取り回しをより容易にしている。中立付近のアソビを大きく取っているので、ややラフな操作でも細かくクルマが向きを変えることなく安心感が高い。ゆっくり、ノンビリと街中を走るのに最適なセッティングとなっている。

搭載するエンジンは1種類でNAのみ。ターボのような加速の伸びはないが、低回転域のトルクは十分にあり、軽いボディと相まって発進はスムーズ。そこから巡航域までストレスなく加速する。決して速くはないが、加速感が一定なのでリズムを掴みやすく、アクセルの踏み加減を細かく調整する必要がないのが特徴だ。急な上り坂などではさすがに余裕はないが、日常で不満を感じることはまずないだろう。

乗り心地も悪くない。シートの厚みや形状も良く、リラックスして運転に集中できる。また静粛性も頑張っており、クラストップレベルといえる。アクセルを一気に踏み込むといった場面では、さすがにエンジン音が大きく伝わるものの、巡航状態でノイズが気になるようなことはなかった。

というわけで、このトコットはストレスなく快適に使える日常の足としてオススメできる実力車である。若い女性だけでなく、高齢者にも最適な一台だ。(鞍智誉章)

 

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