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2019/02/27

JAIA(日本自動車輸入組合)試乗会②

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

日本自動車輸入組合(JAIA、上野金太郎理事長)は、立春の恒例イベントとして、加盟インポーターが扱う最新モデルを一堂に集めた試乗会を実施している。1982年の初回から数えて39回目となる今年は、2月5日から7日まで、大磯プリンスホテル(神奈川県)を基点として開催した。前回に引き続き、JAIA輸入車試乗会でのレポート後編をお届けする。

■ルノー・ルーテシアRS アクラポヴィッチ
鋭い加速・ハンドリングがクルマとの一体感を演出

ルノー・スポール(以下、RS)は、F1をはじめとするルノーのモータースポーツ部門が専用にチューニングを施したモデルのみに冠される名称だ。ルノーのコンパクトハッチバック「ルーテシア」にもRSモデルが設定されており、今回はサーキット走行を念頭に置いた「トロフィー」をベースとした限定車「アクラポヴィッチ」に試乗する機会を得た。

エンジンはRSのみ与えられる特別仕様で、直列4気筒1・6ℓ直噴ターボ(最高出力220PS/最大トルク260Nm)を搭載。さらに、限定車専用マフラーは、標準マフラーに対し3㎏軽量で、最高回転領域で出力を約2PS高めている。

 

まずは走行モードをノーマルにして走り出してみるが、低回転から太いトルクが発揮され、そのパワーは余りあるほど。あらゆるシーンにおいて胸のすく加速を体感できる。スポーツモードに切り替えると、ミッションの変速スピードや加速レスポンスがよりクイックになるが、トラクションコントロールが作動するのでホイールスピンを起こすことなく、常に痛快な加速性能を味わえる。また、専用マフラーが奏でるエキゾーストも、高揚感溢れるドライビングプレジャー演出する。

また、コーナーでのロールも極めて小さく、鋭いハンドリングやしなやかな回頭性、高い接地感がクルマとの一体感を創出。シートはクッション性が高く沈み込みが大きいが、ポジションを決めるとしっかり身体をホールド。乗り心地はスポーツモデルらしく硬めになっているが、不快な突き上げは感じさせず、長距離の運転も疲れにくそうだ。 

■MINI ジョン・クーパー・ワークス
JCW専用チューニングの刺激的なパフォーマンス

MINIの基幹モデル3ドアハッチバックをベースにしたハイパフォーマンスモデル「ジョン・クーパー・ワークス(JCW)」は、専用チューニングを施して出力を極限まで高めた2・0ℓ4気筒ターボエンジンに8速ATの組み合わせで、MINIの走りの特徴であるゴーカートフィーリングを一層際立たせている。

外観は、専用デザインのエアロキットやJCWのロゴが刻印された赤色のブレンボ社製ブレーキキャリパー、専用18インチアロイホイールがレーシングスピリットを引き継いだ走りを予感させる。

乗り心地は、ハイパフォーマンスを発揮するべく固められた足回りによって、やや硬めの設定。特に街乗りの速度域では道路の継ぎ目等のちょっとした段差でも大きめのショックが伝わる。その一方で、カーブが連続するワインディングの走行は得意だ。ステアリング操作に対する機敏なレスポンスに加え、専用の足回り等による路面を掴むようなコーナリング性能を発揮しながら、ロールをほぼ感じさせない安定した挙動でタイトなカーブが多い山道でもドライブを楽しめる。

 

また、搭載する2・0ℓ4気筒ターボエンジン(231PS/320Nm)は、1450-4600rpmという広範囲で最大トルクを発揮するため、信号待ちからのスタートもスムーズ。高速道路での追い越しでも力強い加速を見せ、2・0ℓという排気量以上のパワーを体感できる。おしゃれで愛嬌のあるスタイリングに加え、刺激的なハイパフォーマンスを味わえるモデルだ。 

■レンジローバースポーツSVR
世界屈指の実力を持つハイパフォーマンスSUV

ジャガー・ランドローバーのビスポーク部門、スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)が設計・開発した同社最速のSUVがレンジローバースポーツSVRだ。ラグジュアリーなインテリアとハイパフォーマンスな走りを両立している。

シートは、カットダイヤモンドパターンを施した上質なセミアニリンレザーシート(写真左下)を採用。ドライバーの体をしっかりと支えると共に、豊富なシート調整機構で大きなボディ(全長4880×全幅1985×全高1800)にも関わらず、クルマの四隅の感覚がつかみやすく運転がしやすい。

 

搭載するパワーユニットは、5.0ℓV型8気筒スーパーチャージドガソリンエンジン(写真右上)。昨年、最高出力を25PS、最大トルクを20Nmアップさせ、575PS/700Nmを発揮。その潤沢なパワーを国内の公道上で発揮する機会はなさそうだが、アクセルペダルを少し踏み込めば約2.5トンの車重をものともしない強烈な加速を体感でき、モンスターのようなトルクの一端を感じられた。加えて、レーシングカーを彷彿とさせるエグゾーストシステムがドライバーに高揚感を与えてくれる。

アクセルペダルの踏み込みに応じて、どこまでも加速しそうな勢いだが、特別にチューニングされた足回りが路面をしっかりととらえている感じは薄れない。高いアイポイントによる良好な視界と合わせて、滑らかな足回りが快適な乗り心地を終始与えてくれる。世界屈指の実力を持つハイパフォーマンスSUVと言えるだろう。

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