トヨタとマツダ、業務提携を拡大へ
osaki
トヨタとマツダは5月13日、「クルマが持つ魅力をさらに高めていく」ことを念頭に、両社の経営資源の活用や商品・技術の補完など、継続性のある協力関係の構築に向けた覚書に調印したと発表し都内で記者会見を行なった。
両社はすでに一部の技術や生産分野では提携関係にあり、トヨタのハイブリッド技術の供与、マツダのメキシコ工場においてトヨタの小型自動車生産などを行なってきた。今回具体的な内容は示されなかったが、今後は両社で組織する検討委員会を立ち上げ、環境技術や先進安全技術をはじめとした分野で互いの強みを活かし、従来の枠組みを超えて「クルマの新たな価値創造」に向けた中長期的な相互協力を目指す。
記者会見でトヨタ・豊田章男社長は「マツダさんは、まさに私たちが目指す『もっといいクルマづくり』を実践されている会社であり、今回の提携によって私たちは多くのことを学ぶよい機会をいただいたと感謝している」と述べた。さらに「今後は、互いの人や技術、文化を尊重し、知恵を出し合い、お互いに汗をかく。このような実直で中長期的な協業を、提携のスタンスとして進めていきたいと考えている」と今後の展望を語った。
マツダ・小飼雅道社長は「本提携は、技術と商品力の向上、ビジネス効率の改善を通じて両社の発展と成長に繋がるとともに、お客様に対しても提供する価値を高められると確信している。また、マツダにとっては広島のモノづくり力の向上、地域産業のさらなる発展にも寄与できると期待している」と提携がもたらす相乗効果を語った。
また、この時期での提携合意発表については、豊田社長から1990年に行なわれたトヨタの社員によるマツダ・防府工場見学の際のエピソードや、その後の個別のプロジェクトを通じて価値観の共有や信頼関係が築かれたことから、中長期目線で「もっといいクルマ」をお互いで作る機が熟したからであると説明。小飼社長は、豊田社長と同じく交流による関係の構築に加え、トヨタとマツダが同じ志を持った会社であると感じたこと、開発や生産のプロセスが似通っていることなどを提携に向けた理由として明かした。
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