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2015/08/03

工学院大学、新型ソーラーカーレース車両を公開

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 工学院大学は7月24日、世界最大級のソーラーカーレース「ブリヂストン・ワールドソーラーチャレンジ2015(WSC2015)」に参戦する車両、「OWL(アウル)」を新宿キャンパスで初公開した。

 チーム総勢76名で作りあげたアウルは、参戦クラスの規定により2シーター2ドアで、車体寸法は全長4500㎜×全幅1800㎜×全高1000㎜、車体重量は350㎏以下(含む搭乗者、バッテリー)となっている。アウルの最大の特徴は、日本の最先端技術が車両各部に採用されていること。

 ボディ材料には、成形厚0・06㎜の超軽量素材を使用し、55㎏の軽量ボディを実現した。また、ソーラーパネルはシリコン単結晶太陽電池セル391枚を使用し、1300Wの発電量を発揮する。バッテリーは、60㎏分のリチウムイオン電池を搭載して約14kWhの容量を確保。ドライブトレーンはホイールインモーターを採用した後輪駆動方式で、タイヤは狭幅・大径化したソーラーカー専用タイヤで低燃費と安全性を両立した。さらに、レース中の太陽光照射の予測や人工衛星を用いた現地間の通信、日本との情報共有など車両だけでなくレース戦略にも先進技術が採用されている。

 WSCは隔年で開催され、今大会は1018日から25日まで、オーストラリアの砂漠地帯を縦断するダーウィン~アデレード間の公道3022㎞で争われる。参戦車両は3クラスに分かれ、同大学は、前回大会(2013年)に新設されたクルーザークラスにエントリー。このクラスは、4輪で2人乗り以上の室内空間が求められ、コースの中間地点(アリススプリングス)ではコンセントからの充電が一度だけ認められている。そのため、このクラスの車両は広い室内空間や充電装備を搭載するなど、従来のソーラーカーよりも一般の自動車に近く、より高い技術が求められる。

 工学院大学・佐藤光史学長は「参戦する学生には、チームワークと信頼でベストを尽くす充実した経験をしてもらいたい。また世界トップレベルの大学との技術的な挑戦だけでなく、未来のエンジニアを目指す学生として、グローバルな仲間作りの交流を成長の糧にしてほしい」と、レース参戦への思いを語った。

 

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