旭化成は５月17日、ＥＶメーカーＧＬＭ（京都府京都市）と共同開発したＥＶコンセプトカー「アクシ―」を発表した。このコンセプトカーは、スポーツカーとＳＵＶを融合した次世代クロスオーバーモデル。クーペスタイルの流麗なルーフラインを特徴とし、ドアにはガルウィング方式を採用した。

　ボディサイズは、全長４６８５㎜、全幅１８１３㎜、全高１５６２㎜。モーターは最高出力３０５ＰＳを発揮する、ＧＬＭのＥＶスポーツカー「トミーカイラＺＺ」と同じものを搭載し、３名の乗車を実現した。

　エクステリアは、ショルダーラインより高い車両上部で球体をイメージしたデザインを採用。一方、ショルダーラインより下の車両下部では、水平や垂直、斜め45度の線を幾何学的に組み合わせ無機質な印象を強調した。

　インテリアは、白と黒のコントラストでスタイリッシュなデザインを採用。人が触れる部分や視界に入るところには柔らかな曲面や温かみのある素材を使用し、あまり目立たない部分には幾何学的な線や面を強調することで、内外装デザインの一貫性を持たせた。

　このコンセプトカーには、旭化成の最先端システムと部材が計27品目搭載されている。部材では、車の軽量化につながる素材で鉄やアルミニウムの代わりになる高機能樹脂をはじめ、快適性に優れるシート用の人工皮革、エコタイヤ向け合成ゴム等、同社の他分野に渡る製品を使用した。

　一方、システム面では、センサーを使用して各種情報を計測・数値化するセンシング技術をはじめ、乗員の顔をカメラで撮影しながら心拍数を計測する非接触型バイタルセンシングシステム、車内の二酸化炭素濃度を感知するＣＯ２センサー等、最先端技術が搭載された。旭化成では、車の安全性・快適性の向上や、環境へ貢献する多様なキーアイテムを今後も総合的に提案していくという。

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