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2017/06/08

ボッシュ、電動化・自動化・ネットワーク化ソリューションで日本国内の事業を拡大

matsuguma

 ドイツ自動車部品大手のボッシュは6月8日、2017年年次報告記者会見にて、電動化、自動化、ネットワーク化ソリューションで日本国内の事業を拡大すると発表した。

●電動化:48Vハイブリッドシステム、日本の自動車メーカー向けに2019年量産予定

 48Vハイブリッドシステムは、高電圧のハイブリッドシステムに比べ、低コストで燃費向上に貢献する、ボッシュの電動化ソリューション。制動エネルギーの回収とコースティング中にエンジンを停止するスタート/ストップコースティングにより、燃料消費量を最大で15パーセン低減させることができる。

 このシステムは、ブースト機能によるパワフルな走りに加え、48V化による車載コンポーネントのパワーネット最適化やエアコン機能など快適性能も向上させる。また、システム構成によっては駆動力向上や短距離の電動走行も可能にするなど、更なるドライビングエクスペリエンスの提供も可能になるという。このハイブリッドシステムを活用するプロジェクトはすでに始動しており、2019年以降順次量産が開始される予定となっている。

●自動化:自動運転へ向けて開発能力をさらに強化

 ボッシュは、2015年から日本で自動運転の公道試験を開始し、2016年には自動運転を含む先進技術のシステム開発力をさらに強化するための新組織「システム開発部門」を設立している。

 システム開発に特化した同部門では、現在60名以上の様々な知識や経験を持ったエンジニアが開発に取り組んでおり、新組織の設立により日本の自動車メーカーに対して、より広範な開発サポートの提供を実現している。また、システム開発部門では、自動化の技術にとどまらず、ネットワーク化ソリューションと連携した技術やサービスを提供する体制の強化にも取り組んでいく。

●ネットワーク化:コネクテッドカー向けソリューションがさらに拡大

 ボッシュは、日本の自動車メーカーの量産車向けに同社のゲートウェイを利用したFOTA(車載フォームウェアの無線アップデート)を2019年にリリースを予定している。

 コネクテッドカーの利点のひとつであるFOTAは、インフォテインメントだけでなく、自動運転など自動車の制御に関わる機能も無線で追加・更新が可能。同社は、更新時の車内通信統制の役割を担うゲートウェイコンピューターからサイバーセキュリティ対策まで、FOTAに必要な全てのソリューションを一貫して提供できる世界でも数少ないサプライヤーとして2019年には、日本の自動車メーカーの量産車向けにFOTAのソリューションの提供を予定している。

 このほかにも現在、欧州や米国で実証実験に取り組んでいる「コネクテッドパーキング」向けソリューションの日本市場への提供を検討していることを明らかにした。

 コネクテッドパーキングは、ネットワーク化技術を応用した駐車システム。駐車場の空きスペースを検知し、リアルタイムで駐車スペースを確認・予約できる アクティブ パーキングロット マネジメントをはじめ、ドライバーが駐車場の入り口で降車し、スマートフォンで駐車の指示を行なうと車が自動で駐車スペースに向かい、また逆に車を呼び出すことも可能な自動バレットパーキング。さらに、路上を走行する車両が路肩の空き駐車スペースを検知し、リアルタイムで生成される駐車マップにより空きスペースの情報をユーザーに提供する コミュニティ ベース パーキングなど、駐車に関わるストレスからドライバーを開放する便利なサービスだ。

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