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2017/07/16

低炭素水素活用実証プロジェクト、トヨタや神奈川など9社で地産地消のサプライチェーンモデルを目指す!

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 トヨタや神奈川県など9者は7月12日、京浜臨海部で再生可能エネルギーを活用した、低炭素な水素サプライチェーンモデルの構築を図る実証プロジェクトの本格運用を発表し、翌日から運用を開始した。

 同プロジェクトは、地球温暖化対策を目的とする環境省委託事業「平成27年度 地域連携・低炭素水素技術実証事業」に採択された9者(神奈川県、横浜市、川崎市、トヨタ自動車、岩谷産業、東芝、豊田自動織機、トヨタタービンアンドシステム、日本環境技研)が、水素を活用した統合的なシステムを実現し、将来の地域展開と二酸化炭素排出量の削減を目的とするもの。

 具体的には、横浜市風力発電所“ハマウィング”(瑞穂ふ頭)の風力発電を利用し、水を電気分解して水素を製造。無風でも安定した電力を供給するため、プリウスのリユース電池180個を搭載した蓄電池システムや、水素を貯蔵・圧縮する設備を同敷地内に整備した。

 

(左から、プリウスのリユース電池180個を搭載した蓄電池システム、水素貯蔵設備)

 貯蔵された水素は、簡易型水素充填車(ハイブリッドトラック4㌧車)に搭載され、燃料電池フォークリフトのもとへ配送する。この燃料電池フォークリフトは、短距離運搬や低温倉庫内での使用、重量物の運搬など使用条件の異なる4拠点(横浜市中央卸売市場本場、キリンビール横浜工場、ナカムラロジスティクス、ニチレイロジグループ)で計12台が電動フォークリフトに交じって稼働する。この実証運用は、平成30年度まで継続予定となっており、二酸化炭素の排出量が従来比で86%~94%削減可能と試算されている。

 

(簡易型水素充填車(ハイブリッドトラック4㌧車))

 また、同実証運用に先駆けて実施されたトライアルでは、燃料電池フォークリフトの使い勝手について「電動フォークリフトと比べて水素の充填時間が3分と短い」、「電動フォークリフトと同様に扱える」といった意見のほか、「水素に慣れていないため、安全性に不安がある」等の意見が寄せられた。

 

(水素の充填時間はわずか3分で約8時間の稼働が可能)

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