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2018/02/20

神奈川トヨタ自動車、タクシー乗務員向けエスコート講習会を開催

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 神奈川トヨタ自動車(市川英治社長)は昨年末、ユニバーサルデザイン室を設置し、直販部 法人タクシー室と連携して、法人タクシー乗務員向けのエスコート技術の講習会を開始した。ますます競争が激化するタクシー業界で、差別化を図るため顧客に付加価値を提供している。

 講習は主に、①高齢者疑似体験、②車いす講習、③ユニバーサルデザインマナー講習の3種類があり、このうち、高齢者疑似体験講習を2月7日・8日、相和交通㈲(相模原市中央区)で、車いす講習を2月13日と14日、三ツ境交通㈲(横浜市瀬谷区)でそれぞれ開催した。

■高齢者疑似体験
 肘と膝にサポーターとおもりの入ったベルトを手足につけ、ゴーグル、耳当てなどを装着することで、関節の曲がりにくさや動きの遅さ、白内障での視界、耳の聞こえにくさなど80歳の身体感覚を疑似体験。各日約25名が受講した。受講者が2名1組になり、高齢者と介助者を交互に体験し、タクシーの乗り降り、道路の歩行を介助するとともに、手袋をはめた手で財布から硬貨の出し入れなどを行った。

 動きにくい、見えにくい、聞こえにくいが複合され、高齢者は動作が全体的にゆっくりになりがち。それを理解して〝待つ〟ことも重要。聞こえにくさから〝生返事〟も多く、アイコンタクトやジェスチャーを交えた会話も必要といった点を学んだ。

(階段の昇り降りや小銭を出すことも一仕事)

■車いす講習
 車いす利用の乗客と接する時、やっていいこと/やっていけないことなどのレクチャーを受け、受講者が2名1組となり、実車を用い車いすでの乗降の介助を体験した。

 介助は「確認・同意・行動」が基本で、乗客が望むことを手助けすれば、気持ちのずれは生じない。また、乗客ができることを見守るのも立派なエスコートになる、など心構えや技術を学んだ。

 三ツ境交通の営業区域内は大規模病院も多く、乗務員は日常的に車いす利用客と接しているが「声掛け、目線を合わせた会話など応対のポイントを再確認できた。また、これまで知らなかった乗客の足の上げ下ろし方など大変参考になった。これからの乗務に活かしたい」といった感想が聞かれた。

 

(各日約35人が受講,タクシー乗降時の介助方法も学んだ)

 また、三ツ境交通・石川治社長は「ジャパンタクシー担当者だけでなく、すべての乗務員に対応や心構えを学んでほしかった。一般的な講習と異なり、タクシー乗務員に特化した内容だったので、受講者も集中できたし、短時間で内容も濃かった」と、講習内容に大変満足していた。

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