マツダ、新型ロードスター発売 クルマであることを超えた存在へ「守るために変えていく」
osaki
マツダは5月21日、10年ぶりにフルモデルチェンジした新型ロードスターを発売した。4代目ロードスターは、スカイアクティブ技術と魂動(こどう)デザインを採用した新世代商品の第6弾。「守るために変えていく」という開発理念の基づき、先代モデル比100㎏以上となる大幅な軽量化を実現し、人とクルマが対話できる“人馬一体”を追求したマツダの魂とも言えるモデルが完成した。
新型車は、クルマであることを越えた存在であり続けることを願って「人生を楽しもう―“Joy of the Moment,Joy of Life”」を商品コンセプトに、人がクルマを楽しむ感覚の進化に徹底的に取り組んだ。その中で、コンセプトを純粋に具現化するべく「感(かん)」を最大のテーマに“軽快感”“手の内・意のまま感”“開放感”を最も重視し、次の三つの価値を実現した。
■誰もが一瞬で心ときめくデザイン
車名をロードスターとしているように、このクルマはソフトトップを開けウインドーを下げた姿が基本。魂動デザインを深化させ、乗る人が際立つ美しいプロポーションがデザインの根幹として考えられた。人の座る位置を車両の中央に置いたレイアウトや車両の低重心設計など、さまざまな要素を検証しライトウェイトスポーツの鉄則に適うレイアウトを極限まで突き詰めた。
全長は歴代モデルで最小の3915㎜で、前後オーバーハングを限界まで切り詰めタイヤ上部のボリュームを削ぎ落とし、低くワイドな台形フォルムを形成。路面に張りつくような安定感と躍動感をあふれるスタンスを体現し、抑揚の効いたボディはクルマに動きや見る角度によって表情を変化させる。
インテリアは黒を基調にシンプルに引き締められたスポーティさと、ボディパネルがドアトリムまで回り込んできているのが特長。クルマの内と外の境を感じさせないデザインで、オープン走行時の外の世界との一体感をより高めた。
コックピットは、ドライバーを中心に据え、主要コンポーネントを左右対称に配置することで前後方向の1本の軸を形成。ドライバーに対して正対するペダルレイアウトなど、スポーツカーとして理想的なドライビングポジションを実現し、正確な運転操作に集中できるタイトな空間を造りあげている。
■誰もが夢中になるドライビング体験
ロードスターは初代から絶対性能ではなく、運転を楽しむ感覚や気持ちのよさを重視してきた。今回のモデルチェンジでは、自分の体の一部のように意図通り動かしている感覚のさらなる進化に注力した。
意のままの走りに応えるために導きだされた答えは車両の軽量化。新型車の開発では車両の全面的な新設計に伴い、ボディ、エンジンなどの各領域の理想構造を追求したスカイアクティブ技術を採用することで、ベースグレードでは初代モデルに迫る990㎏を実現した。また、ボディはアルミや高張力鋼板、超高張力鋼板の使用比率を先代モデルの58%から71%に高め、剛性を確保しつつ軽量化が図られた。フロントフェンダーやソフトトップのヘッダーなど、クルマの重心から遠いところと高いところを軽量化して、車両の走行性能を改善した。さらに、これらの施策だけでなくレバーは必要最小限まで削ぎ落とす等で1gでも無駄な部分を削減する「グラム作戦」を推進。これは同社の歴代スポーツカーでも行なわれてきた取り組みだ。
パワートレインは、アクセラなどのFFモデルに搭載された直列4気筒1・5Lのスカイアクティブ‐G 1・5エンジン(最高出力131PS/最大トルク15・3㎏m)を、軽量化と抵抗の低減を追求するため新たに専用設計されたものを搭載。低回転から高回転の全域トルクアップと高回転化を可能とした。これに6速ATと新開発された6速FR用のスカイアクティブMTが組み合わされ、JC08モード走行で、MT車は17・2㎞/L(i‐ELOOP&i‐stop装着車は18・8㎞/L)、AT車で18・6㎞/Lで、高い走行性能と燃費性能を両立している。
また、エンジン音や排気音など、心地よいエンジンサウンドを求め、車体の共振から発生するこもり音を低減。中回転域から高回転域のサウンド特性を再構築することで、ドライバーのアクセル操作にクルマが呼応するかのような一体感を演出し、歴代モデルが大切にしてきた心地よいエンジンサウンドがさらに研ぎ澄まされている。
■誰もが開放的でリフレッシュできる気持ちよさ
ルーフ操作時の利便性も高めた。女性でも軽々と操作できる軽量なソフトトップを開発し、ソフトトップのロックレバー操作と連動して、開閉操作時に自動的にドアウインドーが下がる機構や上半身の自由度を高く保つシートを採用した。さらに、オープン走行時でもクリアな音楽やハンズフリー通話を実現するヘッドレストスピーカーを搭載し、快適性も高められた
【希望小売価格】
S=249万4800円▽S スペシャルパッケージ=270万円(280万8000円)▽S レザーパッケージ=303万4800円(314万2800円)▽カッコ内はAT
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