トヨタ、新型2.8L直噴ターボディーゼルエンジンを開発
osaki
トヨタは、低燃費と、発進時から力強い加速をもたらす動力性能、ならびに高い静粛性を実現させた、2.8L直噴ターボディーゼルエンジン「1GD-FTV」を新開発したと発表した。世界初のTSWINを取り入れた次世代高断熱ディーゼル燃焼の採用などにより、世界トップレベルの最大熱効率44%を達成。これにより、従来型の「KDエンジン」と比べ燃費が最大で15%向上するとともに、ダウンサイズしながら最大トルクは25%、低速トルクは11%向上している。また、トヨタ初となる尿素SCRシステムの採用などにより、世界で最も厳しい排出ガス規制である欧州EURO6および平成22年(ポスト新長期)排出ガス規制などに対応する。
今回、新開発のエンジンは、次世代高断熱ディーゼル燃焼を採用することで、気温-40℃以下の極寒地域や海抜4,500mを超える地域など世界中のあらゆる地域において、高熱効率で、静粛性かつ力強い走りを実現する。また、触媒の近接配置などによる浄化率向上、従来型比の約30%小型化、排気レイアウトの18種類から3種類への集約などにより、グローバルな車両展開性の大幅な向上と環境負荷低減を両立した。
その結果、グローバル展開している従来型の「KDエンジン」を、2016年までに年間70万基規模、約90の国・地域で、2.4L直噴ターボディーゼルエンジン「2GD-FTV」を含めた新開発エンジン群である「GDエンジン」に刷新。2020年までに150以上の国・地域に展開することが可能となる。なお、「GDエンジン」は、2015年5月にタイで発表した小型ピックアップトラックの新型ハイラックスに加え、6月17日に一部改良したランドクルーザープラドにも搭載している。
トヨタでは「適地・適時・適車」の考えのもと、世界中の地域ニーズから、お客様への迅速な提供、商用車・SUVなどの用途への対応まで、ディーゼルエンジンを引き続きトヨタのエンジンラインアップを支える基幹ユニットと位置づけ、(株)豊田自動織機をはじめ、トヨタグループの総力を挙げて、よりクリーンで競争力のあるディーゼルエンジンの開発に邁進していく。
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