カーアンドレジャーニュース > フォーミュラEが六本木を疾走 日本初の公道デモ走行を披露
2015/09/01

フォーミュラEが六本木を疾走 日本初の公道デモ走行を披露

osaki
カーアンドレジャーニュース

 

 

昨年から始まった電気自動車(EV)のフォーミューラーカーレース「フォーミュラE」の車両が8月23日、東京・六本木のけやき坂通りで公道デモンストレーション走行を行なった。ナンバープレートを付けないフォーミュラEカーが公道を走るのは日本初の試み。

 

 

今回ステアリングを握ったのは、昨シーズンスポット参戦した元F1ドライバーの山本左近。「大勢の観衆が集まってくれて、一人ひとりと目が合うくらいの距離でクルマを走らせることができた」と話し、約5000人の観衆は、加速時のモーター音などで性能の片鱗を見せる“スーパー”EVマシンに驚きの声を上げた。

 

 

シリーズを運営するフォーミュラEホールディングスのアレハンドロ・アガクCEOは「沿道で若者や子どもがたくさん見てくれていたのを嬉しく思った。また、日本の企業にも、フォーミュラEにたくさん参加してもらいたい」と、今後の日本でのレース開催と企業の参加に期待を寄せた。

 

 

 

日本から唯一参戦し、昨シーズン1勝を挙げたチーム・アグリの鈴木亜久里プレジデントは「フォーミュラEはいつか必ずF1に代わるレースになると実感している」と同シリーズの将来性の高さを強調した。

 

 

 

また、モータースポーツ振興議員連盟会長・古屋圭司衆院議員は「日本の自動車産業は世界一だが、モータースポーツ文化や産業はトップではない」と話し、今国会でモータースポーツ振興に関する法案を通し、東京五輪までに日本での公道レース実現に向けた動きを加速させたいとした。

 

 

 

フォーミュラEは秋から春にかけ、全11戦で北米/南米、欧州(ロシア)、アジアを転戦。ほぼすべてのレースが市街地コースで開催される。モータースポーツではおなじみの走行時の轟音や排出ガスがないため、市街地での開催がしやすいのが特長だ。EVは走行時はほぼ無音のため、会話を楽しみながらの観戦や、会場ではDJブースを設け音楽が流すなど、野外ライブのような雰囲気も楽しめる。

 

 

 

さらにユニークな「ファンブースト」というシステムもある。これは、SNSを使ったファン投票で人気を集めた上位ドライバー3名が、瞬間的な加速アシスト装置をレース中2回使えるというもの。従来のモータースポーツにはない、ファンも一体となって楽しめる双方向型の仕組みでレースを盛り上げている。

 

 

 

昨シーズンは、車両メンテナンスをルノーが行ない、シャーシはダラーラ、モーターはマクラーレン、バッテリーはウィリアムズがそれぞれ開発した同一スペックの車両を全チームに貸与するワンメイク形式だった。10月から北京で始まる今シーズンは、モーターやギアボックスなどパワートレーンの独自開発が可能になり、チーム間の技術競争が見どころとして加わる。

 

Facebookで更新情報をチェック!