第13回学生フォーミュラ大会開催
matsuguma
公益社団法人自動車技術会(会長:加藤光久)は、9月1日から5日まで静岡県の小笠山運動公園エコパスタジアム(掛川市、袋井市)で「第13回全日本 学生フォーミュラ大会」を開催した。今回は、ICV(ガソリン)81チーム、EV9チームの計90チームがエントリー。うち15チームは海外からのエントリーだった。
同大会は、実践的なものづくりの人材育成を目的として2003年にスタート。学生がチームを組んで車両の構想・設計・製作にあたり、走行性能やデザイン性、さらには車両のプレゼンテーションを審査し、ものづくりの総合力を競う。
審査内容は静的審査・動的審査の二つ。静的審査は、年間生産台数1000台を仮定したコストテーブルに基づいているか、コストの妥当性を審査する。また、車両を設計するうえでの目標とプロセスを評価するデザイン審査、製作した車両を他社へ販売するという仮想のシチュエーションで行なうプレゼンテーション審査を行なう。
さらに動的審査では、加速性能やコーナリング性能などの走行性能を評価するほか、走行時の燃料・電力消費量も審査対象となっている。学生はものづくりの技術だけでなく、総合的なマネジメント力が試される。
競技の結果、総合優勝に輝いたのはオーストリアのグラーツ工科大学。続いて2位は京都工芸繊維大学、3位は名古屋工業大学だった。
昨年総合優勝を果たした名古屋大学は、最終審査となるエンデュランスで走行中にリヤウィングが外れるアクシデントに見舞われ、リタイヤとなり大きく順位を下げ残念な結果となった。一方、グラーツ工科大学は驚異的なスピードとコーナリングテクニックを見せ、高い成績を残した。
(写真↑総合優勝に輝いたグラーツ工科大学チームのエンデュランス走行)
加藤会長は表彰式で「これまで学生フォーミュラに参加した学生は、延べ約1万4千人。卒業後は、自動車産業の将来を担うエンジニアとしてものづくりの第一線で活躍している。この1年間の経験は宝となり、この宝はいつか必ず生きてくる」と述べ、参加した学生を激励した。
競技の結果は次の通り
【ICV総合優秀賞】▽4位・同志社大学▽5位・大阪大学▽6位・日本自動車大学校【EV総合優秀賞】▽静岡理工科大学
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