高速1号羽田線、東品川桟橋・鮫州埋め立て部を大規模更新工事
matsuguma
首都高速道路株式会社は5月30日、首都高速道路の大規模更新事業の第1弾として、今年の2月から着手した高速1号羽田線(東品川桟橋・鮫州埋め立て部)における更新工事現場を報道陣向けに公開した。
(写真:更新工事対象区間 首都高速道路株式会社 提供)
更新工事の対象は、鮫洲運転免許試験場付近から東京臨海高速鉄道の天王洲アイル駅付近までの総延長約1・9㎞。長期的な耐久性や将来の維持管理性を確保するため一般道などの交差構造物や、並行する東京モノレール、海水面から一定の隔離を確保した位置に造り替え、道路の幅員も17mから18・2mに変更する。なお、更新工事にあたり平成28年6月8日から平成31年9月末日までの40カ月間、湾岸線大井JCTから高速1号羽田上り線へは通行止めとなる(山手トンネル方面は利用可能)。
高速1号羽田線の東品川桟橋・鮫洲埋め立て部は昭和38年の開通から53年が経過。1日当たり7万台が通過する過酷な使用状況に加え、橋げたが海水面に近いため、コンクリートのはく離や鉄筋の腐食が進むなど損傷が多数発生している。これらの現状を踏まえた更新工事の施工計画は全4工程を予定。
①高速1号羽田線の東品川側にう回路を施工。②う回路を暫定上り線として使用し、現道上り線を大井水管橋の上を通る高さ25mの位置で架け替え。この際、大井水管橋と接触してしまうため、現在のアーチ橋からトラス橋へ変更される。③現道上り線を更新後、暫定下り線として使用し、現道下り線を同様に架け替え。④暫定下り線を新上り線とし、現道下り線を更新後、新下り線として使用。暫定上り線として使用していたう回路を撤去し、工事が完了する。全工程の完了は平成38年度末を予定している。
更新後の建造物は、東品川桟橋部1・2㎞が鋼連続鈑構造、鮫洲埋め立て部約460mが路面かさ上げ構造となる。
東品川桟橋部の橋桁には、維持管理性を確保するため恒久足場を設置する。また、工場製作のプレキャスト床版や鋼製橋脚を採用することで現場工程の短縮を図る。
鮫洲埋め立て部でも、工場製作のプレキャストU型ボックスを採用することで工程の短縮を図るとともに、海際での耐久性を確保するためエポキシ樹脂鉄筋等を採用する。さらにマンションなどの周辺構造物への影響を低減するため、噴射型の地盤改良工法を取り入れるなど周辺に配慮して工事を進める。
(写真:工事用車両を建設中)
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