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2016/09/20

第三京浜と横羽線を結ぶ横浜北線が来年3月開通

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 首都高速道路株式会社は9月15日、第三京浜の横浜港北JCT(横浜市都筑区川向町)と横羽線の生麦JCT(横浜市鶴見区生麦)を結ぶ「横浜北線」が来年3月に開通することを受け、延長約8・2㎞の横浜北線のうち約7割を占める横浜北トンネルの内部を報道陣に公開した。


 横浜北トンネルは、横浜市神奈川区子安台と港北区新羽町の地下を通る延長約5・9㎞の市内最長の道路トンネル。平成22年の秋からおおむね3年をかけ、2台のシールドマシンによって上下線2本のトンネルを掘り終えた。


 トンネル内部は車両が走行する車道部と緊急時に避難する道路下安全空間の2層構造を採用。火災などの非常時には、車道部に設置されたすべり台式の非常口から道路下安全空間まですべり台を降りて移動し、徒歩での避難のほか、設置された緊急電話で助けを呼ぶこともできる。なお、すべり台式の避難方法は首都高速道路では初めての採用となる。


 さらに防災設備として、緊急車両が迅速に現場に到着するため、トンネル内に上下線を繋ぐUターン路を設けているほか、災害発発生時にはトンネル内への一般車両の進入を抑制する遮断機を設置している。


 来年3月に開通予定の横浜北線は開通後から、「高速神奈川7号横浜北線」が正式名称となる。出入り口は横羽線側から、岸谷生麦、馬場、新横浜の3つが設けられ、新横浜都心などの内陸部とのネットワークが強化される。また、第三京浜道路と横羽線がつながることで、羽田空港や東京湾岸部へのアクセスが大幅に改善。羽田空港連絡バスの所要時間の短縮や横浜港からの物流効率化にもつながると期待されている。


 同社の神奈川建設局長寺山氏は、「横浜北線の両端は、横羽線・第三京浜と接続するため高架構造としているが、家屋の移転を少なくし、周辺環境を保全するため全線延長の約7割でトンネル構造を採用した。トンネル上部にお住いの方に移転してもらうことなく、地下のトンネルが通過する部分だけの土地の権利を取得させてもらう区分地上権の制度を活用している」と、トンネル建設にあたり周辺環境への配慮を述べた。

(避難路となる道路下安全空間)

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