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2016/09/21

RRレイアウト+0・9Lターボの小気味良い走り ルノー・トゥインゴ 試乗記

osaki
カーアンドレジャーニュース

 昨年の東京モーターショーで国内初公開され、大きな注目を集めた新型ルノー・トゥインゴがいよいよ発売を開始。〝パリのために仕立てられた〟というコンパクトカーの走りを都内で早速チェックした。

 ボディサイズは全長3620㎜×全幅1650㎜×全高1545㎜で、ダイハツ・ブーン/トヨタ・パッソとほぼ同じサイズ。パワートレーンは、直列3気筒0・9㍑ターボ(最高出力90PS/最大トルク135Nm)に、デュアルクラッチトランスミッションの6速EDCの組み合わせ。リヤエンジン・リヤドライブ(RR)の駆動方式を採用していることも大きな特徴だ。

 フロントマスクは、近年のルノーデザインを踏襲しているが、Aピラーと傾斜を持たせたCピラーが作り出すサイドビューや、左右に張り出しを持たせたリヤエンドなど、随所に同じRRのルノー・5(サンク)ターボへのオマージュも見られる。

 ターボアシストのあるリッターカーの走りは、想像以上に力強いものだった。例えば加速。首都高入口の短い合流も臆することなく難なく流れに乗れ、ゆるい勾配のある追い越しも不安がなかった。

 フロント部にエンジンやミッションを置かないことから、前輪の切れ角を49度取ることができ、最小回転半径も軽自動車並みの4・3mとした。特にUターンのしやすさは想像以上で、小回りの良さは街乗りで大きな武器になる。

 また、リヤに重量物のエンジンを置きつつも、前後重量配分は45:55とスポーツカー並みのバランスの良さを持つ。これが素直なハンドリングにつながり、都市高速のタイトなコーナーでも安定しており、このキビキビとした走りでワクワク感も高まり、MTならもっと楽しそう…と思ってしまったほど。

 ラゲージスペース下にエンジンを置くことから、エンジン音の侵入が懸念されたが、ラゲージフロアには遮音・遮熱用の厚さ36㎜のウレタンフォームが敷かれ、騒音を見事にシャットアウト。追い越し加速などでも耳障りな音に悩まされることはない。

 ブラックを基調としたインテリアはメーター、オーディオ、シートのヘリなどがボディカラーとコーディネイトされ、フランス車らしくカラフルでポップな印象。ラゲージスペースは、機内持ち込みサイズのスーツケース4個を積める実用性も確保しつつも、一方では後端が外側に開く後席の窓ガラスなど〝割り切り〟も見られる。こうした部分からも、必要なものだけを手元に置く、シンプルで身の丈にあったライフスタイルを好むパリの人々らしさも感じられる。また、189万円からという価格も魅力的だ。

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