新プラットフォームを採用し、全ての面で大幅な進化を遂げた新型「スイフト」
matsuguma
昨年12月にグローバルコンパクトカー「スイフト」がフルモデルチェンジ!3代目となる新型スイフトは、従来モデルから車両設計を一新、スイフトのDNAを継承した新たなデザインを採用するとともに、軽量・高剛性を両立した新プラットフォーム「ハーテクト」を搭載。また、専用意匠を採用したスポーティなRSグレードを設定したほか、スズキ初採用の衝突被害軽減システム「デュアルセンサーブレーキサポート」を採用するなど全面的に大幅な進化を実現した。
■DNAを継承しながらデザインを進化
エクステリアは、従来モデルの‘スイフトらしさ’を継承しつつ、重心の低さや躍動感を強調した。大開口フロントグリルを中心に縦基調の前後灯火類や、フェンダーの張り出し感で、力強さと安定感のあるスタイリングを表現。スイフト伝統のピラーをブラックアウトしたガラスエリアは、リヤドアハンドルをCピラーガーニッシュに配置することで2ドアクーペのようなスタイリッシュなサイドビューを実現した。
また、RSグレードは、精悍な印象のフロントグリル、フロント&リヤバンパー、サイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラーを専用開発。リヤフォグランプや、切削加工とブラック塗装を施した専用16インチアルミホイールも装着し、他のモデルと差別化を図っている。
インテリアはドライバーを中心としたスポーティかつ操作性に優れた構成とし、さらに高い質感と先進感を表現した。メーターやホーンパッド、エアコンルーバーなどの機能部品を円筒モチーフで統一したほか、ナビゲーションパネルやエアコンの操作系を運転席側に5度傾けて配置することにより、スポーティな印象と操作性を両立している。RSグレードはセンターコンソールやステアリングホイールなどにシルバー加飾を施し、洗練された内装空間を演出した。
また、先代モデルと比べ車内空間を拡大。前後席間距離が10㎜、前席における左右乗員距離が20㎜延長したことに加え、ラゲッジスペースは、従来モデルより55リッター大きい265リッターの容量を確保している。
■クルマの基本性能を高める新プラットフォーム
新型スイフトの大きな特徴は、クルマの基本性能を大幅に高めるためBセグメント用の新プラットフォーム「ハーテクト」を採用したこと。主要構造や部品配置を全面刷新し、アンダーボディを理想的な骨格構造としたほか、サスペンション部品も骨格の一部として使用することで、従来モデルと比べ30㎏の軽量化を達成。ボディーについても軽量で強度の高い980Mpaの超高張力鋼板を先代スイフトの約3倍となる17%(重量比)に使用し、780Mpa高張力鋼板を約2倍となる4%に使用し、軽量化を実現した。
また、足回りでは、高い走行安定性と快適な乗り心地の両立を目指し、従来モデルから設計を刷新。路面の起伏にしっかりとタイヤを追従させつつ連続コーナーにおけるライントレース性能を高め、快適性を損なうことなく走行性能を向上させた。
■優れた使い勝手と高い安全性能
パワーユニットの設定も大幅に拡充した。1・2ℓNAエンジンに加え、同エンジンにモーターアシスト機構を組み合わせたマイルドハイブリッドシステムと、1・0ℓターボエンジンを採用した。1・2ℓNAエンジンは、燃焼改善技術により圧縮比を12・0から12・5まで上げて熱効率を高めるとともに、冷却性能向上や混合気最適化などによりノッキングも抑制した。さらに、マイルドハイブリッド搭載車には、1・2ℓNAエンジンにISG(モーター機能付き発電機)と専用リチウムイオンバッテリーを組み合わせ、JC08モード燃費は、27・4㎞/ℓ(2WD)の低燃費を達成している。
(左から1・0ℓターボエンジンと1・2ℓNAエンジン)
RStに搭載される1・0ℓターボエンジンは、直噴化と過給器により、小排気量ながら1・5ℓNAエンジン相当の高出力、高トルクを実現。6速ATと組み合わせ街乗りから高速走行まで幅広いシーンで扱いやすく優れた性能を発揮する。
ラインナップは1・2ℓ車がベーシックな「XG」と装備を充実させた「XL」、5MTのみ設定されるスポーティな「RS」の3グレード。そしてマイルドハイブリッド車が「ハイブリッドML」と「ハイブリッドRS」、直噴ターボ車が「RSt」の全6グレード構成となっている。
このほか、先進安全装備は、単眼カメラとレーザーレーダーでクルマや歩行者を検知するデュアルセンサーブレーキサポートを採用。このデュアルブレーキセンサーサポートは、衝突被害軽減ブレーキをはじめ、6種類の先進安全機能を搭載している。
(フロントウィンドウ中央上部に単眼カメラ+レーザーレーダーを搭載)
まず、ペダルやシフトの操作ミスによる衝突の回避、または被害の軽減に貢献する「誤発進抑制機能」。誤ってアクセルを強く踏むと、エンジン出力を最長約5秒間抑制すると同時に、ブザー音とメーター内で警報を表示する。また、約60㎞/hから約100㎞/hで走行中に、前方不注意などで走行車線を外れそうになるとブザー音で警報する「車線逸脱警報機能」。走行車線を外れなくても、眠気などで車が蛇行するとシステムが‘ふらつき’と判断し、ブザー音で警報する「ふらつき警報機能」を搭載。
このほかにも、「先行車発進お知らせ機能」では、自車が停車中に先行車が発進すると、自車との距離を計測。先行車が発進して約5m以上走行し、その間に自車が停車し続けた場合もブザー音で知らせてくれる。また、ハイビームの状態で走行中に対向車や先行車を検知すると自動でロービームに切り替わる「ハイビームアシスト機能」を備えている。
これらに加え、新型スイフトではミリ波レーダーも装備。前方の先行車との車間距離を保つよう自動的に加速・減速する「アダプティブクルーズコントロール」を搭載している。車間距離は3段階(短、中、長)で設定可能、先行車がいない場合は、設定した速度(約40㎞/h~約100㎞/h)をキープし、ドライバーの負担を軽減することが可能だ。
【希望小売価格】134万3520円~184万5720円
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