トヨタ、「シエンタ」をフルモデルチェンジ
osaki
トヨタは7月9日、モデルチェンジした新型「シエンタ」を発表した。取り回しの良い小柄なボディながら7人乗りのミニバンとして子育て世代を中心に支持を集めたモデルは、内外装をアクティブで機能的なデザインに一新。新たにハイブリッドを設定し、燃費はミニバントップ の27・2㎞/ℓ(JC08モード)をマークするとともに、先進安全装備「トヨタセーフティセンスC」を全車にオプション設定。新たな魅力を手に入れた新型車は、従来のトヨタカローラ店取り扱いから全店取り扱いとなった
■アクティブ&ファンなデザイン
エクステリアは“アーバントレッキングシューズ”をコンセプトに、スクエアなシルエットではなくボディ全体を一つの塊に見せるよう、先端部から後方へ勢いを持たせた紡錘形で構成。ヘッドランプからフォグランプ、グリルへと1本の線でつながるバンパーガーニッシュにより、ユニークな表情を創出。サイドビューでは、後方にはね上がるガラスエリア下端のラインがリヤドア後端のラインにつながる曲線と、リヤタイヤからつながるようなサイドプロテクターが一筆書きのように描かれ、独自の質感と流線型のフォルムを表現した。
カラーバリエーションは、“モノトーン”の8色に加え、前後ガーニッシュ部分に色を加えアクティブとさりげなさを表現した“フレックストーン”に5色を設定。年齢を問わず、それぞれのライフスタイルに応える質感の高いラインアップが用意された。
インテリアは、オレンジのアクセントカラーを活かした遊び心と機能性を両立させたデザイン。インパネにサテンメッキとピアノブラック加飾を効果的に組み合わせ、質感の高さをもたらしている。また、運転席と助手席、2列目シートを中心に座った位置から手が届きやすく気軽に使える収納スペースを14カ所設け、室内空間の利便性を高めている。
■低床&フラットフロアによる高効率パッケージ
低床&フラットフロアと薄型燃料タンクの採用により地上高を330㎜(4WDは350㎜)と低くし、子どもから高齢者まで楽に乗り降りでき、車内のフラットな床面により移動もスムーズに行なえる。さらに、ワンタッチで自動開閉できるスライドドアは、両手がふさがった状態の乗り降りや大きな荷物の積み下ろしの際には活躍する。
ホイールベースの拡大やシートの形状を工夫することによって室内の居住性も向上。ゆとりのあるニークリアランスの確保に加え、ヒップポイントを後席に行くほど高くする「シアターレイアウト」の採用で、全ての座席で見晴らしを良くした。3列目シートは横幅を70㎜拡大し、大人2人がしっかり座れる空間を生み出した。
ワンタッチで折りたたみ可能な2列目シートに、乗員や積載に応じたさまざまなシートアレンジを実現。3列目シートを床下に格納すれば、ラゲージスペースがさらに拡大され、長尺物や自転車などを積み込むことを可能。フラットフロアの採用は荷物の積み降ろしやすさにも寄与している。
■ハイブリッドを新たに設定 ガソリンモデルと合わせてミニバントップの低燃費を実現
新たに設定されたハイブリッドは、高出力のエンジンとモーターによりシステム合計出力は100PSを実現しつつ、燃費は27・2㎞/ℓ(JC08モード)とミニバントップの数字を誇る。リダクション機構によりモーターのトルクを増幅させ、クラスを超えた加速性能を手に入れている。また、ハイブリッド用バッテリーはセカンドシートの足元に配置することで、ゆとりある室内空間も確保されている。
ガソリンモデルには、3月にマイナーチェンジされたカローラと同じ1・5ℓの2NR‐FKEエンジンを搭載。2WD全車にアイドリングストップ機能が標準装備され、ハイブリッド車並みの優れた熱効率を実現し、20・6㎞/ℓ(JC08モード)というガソリン車ミニバントップの低燃費を実現した。
■安心・安全の先進装備 ウェルキャブモデルも進化
「トヨタセーフティセンスC」三つの先進安全装備をパッケージ化したもの。全車にオプション設定された。レーザーレーダー+単眼カメラの二つのセンサーが道路上の先行車を検出する「衝突回避型プリクラッシュセーフティ」は、自車速度が約15㎞/h~140㎞/hで走行中に衝突が予測される場合、警報を発して回避操作を促す。例えば停止車両に対し自車速度が30㎞/hの場合は、衝突回避あるいは被害の軽減を支援する。
「レーンディパーチャーアラート」は、道路上の白線や黄色線をセンサーで認識し、不注意による車線逸脱を警告する。ハイビームとロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」は、手動操作による切り替え忘れを防ぐだけでなく、夜間の歩行者などの早期発見にも貢献。衝突時の被害軽減や衝突回避をサポートする。
また、普通のクルマとしても使いやすくなったウェルキャブの車いす仕様車(スロープタイプ)は、バックドアの高さ、有効室内高などが広がり、乗車可能な車いす寸法が大きくなり、リクライニング車いすも乗車可能となった。また、車いすを利用しない時は5人乗車できる。さらに手動スロープの前倒れ機能を装備し、バックドアからの荷物の出し入れを容易にしている。
価格はハイブリッドモデルが222万6763円~232万9855円、ガソリンモデルが168万9709円~228万円。
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