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2015/12/10

トヨタ車体ダカールラリー2016参戦発表会“チーム史上初の社員ドライバーを起用”

matsuguma
カーアンドレジャーニュース

 

 トヨタ車体は12月7日、「ダカールラリー2016」に参戦体制を発表した。前回大会までナビゲーターを務めた三浦昂(トヨタ車体、広報室:写真右)を、チーム史上初となる社員ドライバーとして2号車に起用。今年創立70周年を迎えた節目を機に、ラリー参戦活動においても新しいチャレンジをスタートする。

 トヨタ車体は、トヨタ自動車とともに開発・生産するランドクルーザー200をベースとしたラリーカーで、1995年から一貫して市販車部門(ディーゼル部門)に参戦(1995年~2004年はアラコとして参戦)。ダカールラリー2015では、市販車部門で2年連続の1‐2フィニッシュを達成している。

 発表会で挨拶した同社の岩瀬隆広社長(写真右)は、創立70周年を機に新たなチャレンジとして「新たなドライバーとナビゲーターの起用、社員ドライバーとエンジニアの起用、過去に達成した6連覇に向けた3連覇への挑戦」をという3点を挙げた。また、今回大会から社員が担う領域が拡大したことについて「社員自らが参戦することで一体感を高めるとともに、その経験をフィードバックすることで“もっといいクルマづくり”を加速させたい」と話し、チームの奮起を促した。

 参戦体制はチーム名を「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)」とし、トヨタ車体・林正敏常務役員がチーム代表を、チームを市販車部門2連覇に導いた角谷裕司監督(トヨタ車体・広報室)が監督を務める。


 参戦車両はランドクルーザー200・ダカールラリー仕様車2台で、ボディカラーとレーシングスーツをブルー基調にデザインを一新。1号車のドライバーは、昨年2号車のステアリングを握ったジボン・ニコラ、ナビゲーターは13年ぶりにチームに復帰したギャルサン・ジャン・ピエールが務める。2号車は三浦昂/リシトロイシター・ローランのコンビで3連覇を目指す。

 さらに、エンジニアにも初めて社員を起用。新たにチームに加わった伊東克己エンジニア(トヨタ車体・広報室)は、トヨタ車体ボデー設計部でプリウス、ノアなどの外装設計を担当。メカニックには、内裕二(トヨタ自動車からトヨタ車体に出向中)、前田勝哉、小田裕介(2名とも福岡トヨタ自動車)ほか、フランス人スタッフを含め19名体制で戦いに挑む。

 角谷監督は「チーム、車両も仕上がりは優勝可能なレベルに達している」と力強く抱負を述べるとともに、三浦に対しては「まずはラリー完走を目指してほしい」と話した。三浦は「しっかりゴールして『社員でもできるんだ』ということを証明したい」とダカールラリー初陣への意気込みを語った。

 使用する燃料は、前回大会に引き続きバイオディーゼル燃料(BDF)を100%使用する。同社のラリー活動賛同企業や近隣小中学校、同社社員から廃食油が提供され、今回から新たにデンソーが開発した藻油を加えて競技に必要な量のBDFを精製している。


 38回目を迎える2016年のダカールラリーは、1月3日にアルゼンチン・ブエノスアイレスをスタートし、ボリビアを経てアルゼンチンに戻り1月16日、ロサリオでゴールという戦いとなる。総走行距離は9583㎞で、競技区間は約4803㎞におよぶ。例年に比べ砂丘ステージが少ないものの、標高3500m超の高地ステージや、メカニックのサポートと整備が禁止されるマラソンステージが昨年に続き設定され、市販車部門ではベース車の耐久性や堅牢さが重視される。一回のミスで大きなダメージを負うリスクがつきまとうハイスピード域を中心に構成される今大会は、選手に気を休める間を与えない厳しい戦いになることが予想される。

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